車いすの種類や選び方

車いす

高齢になるにつれ、様々な理由から外出の機会が少なくなってしまいます。ましてや、歩くことが困難になってしまうとなおさらです。

歩く力が衰えた方にとって、車いすは単なる道具ではなく、自らの足となるものです。また、長時間座って過ごすという方には、座位を保つ為のいすとしての役割も果たす、大変便利なものです。

反面、まだ歩く力があるうちから車いすに頼り切ってしまうと結果的に歩く力が早く衰えてしまうということにもなりかねません。まずは杖やシルバーカー、歩行器の利用を検討した上で、どうしても車いすが必要だと思われるときに利用することをお薦め致します。

様々な種類・寸法の車いすがございますので、ぜひ自分にあった1台を選んで頂きたいと思います。

車いすの種類

一般的な車いすは以下のタイプに分類されます。

自走タイプ

後輪の外側についている「ハンドリム」と呼ばれるリングを自分で回して車いすを操作します。自力で操作できる方に適している車いすです。介助者が後ろから押す為のハンドルもついている為、自走、介助どちらにも使用できるのが特徴です。

介助タイプ

介助者が後ろから押して車いすを操作します。自力で操作できない方に適している車いすです。自走タイプに比べ後輪のタイヤが小さい分、小回りが利き、同じフレームサイズで比較すると軽量の為、扱いやすいことが特徴です。

リクライニング/ティルトタイプ

背もたれ部分が高く、頭の固定がしやすい構造になっています。長時間座位姿勢を維持することができない方に適している車いすです。リクライニングタイプは、背もたれの角度調節ができ、ティルトタイプは、座面と背もたれの角度を保った状態で、車いすのシート全体を傾けられるのが特徴です。

車いすの選び方

◆サイズ

①シート(座面)の幅

お尻の幅+5cm(介助者の手が入る程度)が目安です。

②背もたれの高さ

肩甲骨の下辺りが目安です。

③シート(座面)の奥行き

背もたれにお尻をつけて、膝の内側が少し出る程度が目安です。

④シート(座面)の高さ

膝下の高さを合わせ、足がぶらつかない程度が目安です。

⑤肘掛けの高さ

肘を無理なく曲げて乗せられる程度が目安です。

座っている時にお尻や背中に痛みを感じる場合には、車いす用クッションの使用をお薦め致します。あらかじめクッションを使用される場合は、クッションを使用した状態で車いすのサイズを選ぶことが大切です。

足で床を蹴りながら移動する「足こぎ」をされる方には、低床タイプの車いすがお薦めです。

一般的に車いすが通行可能な幅員は、80~90cm程度、回転に必要なスペースは、直径140~150cm程度と言われています。屋内での使用が多い方は、この点の考慮も必要です。

◆フレーム材質

主な利用場所、利用条件などを考え、フレームの材質を選びます。各材質の主な特徴は以下の通りです。(*1)

屋外での使用が多い方や、頻繁に持ち運びする場合には、腐食しにくく軽量なアルミ製の車いすがお薦めです。ただし、軽量なフレームはその分、耐久性が劣る傾向があることに注意して下さい。

屋内での使用が多い方や、低価格のものを利用したい場合には、スチール製の車いすがお薦めです。ただし、スチール製のフレームは比較的重く、サビやすい為、注意して下さい。

*1 一般的な特徴であり、異なる商品もございます。

◆タイヤ

車いすのタイヤには自転車と同じエアタイヤノーパンクタイヤがあります。

一般的にエアタイヤの方が衝撃の吸収力が高く、乗り心地が良いと言われていますが、使用していると空気が減ってきますので、最低でも月1回程度の空気補充が必要になります。 ノーパンクタイヤには、ソリッドタイヤ(樹脂製、硬い)ハイポリマータイヤ(ウレタン製、ソリッドタイヤより柔らかい)があり、空気補充は必要ありませんが、エアタイヤに比べると硬い為、あまり乗り心地は良くありません。

こまめにメンテナンスのできる方であれば、エアタイヤがお薦めです。ただし、空気が抜けたタイヤを使っていると、返って乗り心地が悪くなるばかりか、車いす本体の歪みを招く為、シャフトが曲がってしまったり、ビスがゆるんだりする原因となります。

また、自走している場合に車いすで超えられる段差は、キャスター半径の5分の1程度、登坂能力は3度程度と言われています。

機能

スムーズに車いすに移乗する為には、車いすとベッドなどをできるだけ近づけられること、その間に障害となるものがないことが非常に重要になります。その為、アームレストやフットレストの取り外し、スウィングアウトができる車いすがお薦めです。